同担拒否について、ふと考える
友人からの「同担拒否ってありますか?」の突然の質問を受け、最近同担拒否について考えている。
わたしは掛け持ちのジャニオタであるため、担当と言える推しが1人以上いるが、
XXくん、ZZくんそれぞれ、種類の違う同担拒否のような感覚に見舞われることが、そういえばある。
そもそも同担拒否という種族の線引きは、どこにあるのだろうか。
「同担拒否のような感覚に見舞われることがある」と上記で述べてはみたものの、わたしは自身を同担拒否の種族だと認識してはいない。
むしろ好きの対象が同じ者同士、分かち合いたいと好意的に思っているし、大好きなXXくんもZZくんもより多くの人に愛されることを心から願っている。(本心である。)
XXくん担当のハナコさん(仮名)。同担ということで仲良くさせてもらっているが、いつからか、ハナコさんの発言に違和感を覚えるようになった。
わたしはXXくんには茶髪がもっとも似合うと思っているが、ハナコさんは黒髪派だ。
髪型の話になると、ハナコさんはいつだって
「でもXXくんてやっぱり黒髪が一番素敵じゃない?!」と半ば賛同を求めるかのような意見を述べてくる。
ハ「XXくんは絶対に短パンが似合う男だから~」
(※わたしは長パンが似合うと思っている。)
ハ「XXくんって誰とでも仲良く出来て太陽みたいじゃない?!」
(※わたしは陰の部分が意外と多いと思っている。)
このような具合に好きな対象が同じとはいえ、その考え方やXXくんに抱く感情や願望は全く異なる(真逆な)のである。
好みは人ぞれぞれだし、黒髪が素敵であることは(全面賛同はしないが)理解はする。(XXくん自体が素敵だから、である。)だが、納得はいかない。
では、このモヤモヤは一体どうして起こるのか考えてみた。
ジャニオタには、「それぞれが描く○○くん像があるから」ではないかと思う。
ジャニーズという雲の上のような存在を追いかけている中で、テレビ・ラジオ・雑誌・現場での言動から、人となり、休日の過ごし方、その人の人間性等の情報を少量だが知ることが出来る。
しかし大半の知りえない部分は妄想と想像で構成される場合が多く、これらの「組み立て」によって自分の中の○○くん像が出来上がっていくのだと感じている。
わたしは特にXXくんに対して自分の「組み立て」が正しい(≒もっとも自分の理想とするXXくんだ)という自負のような勝手な思い込みを持っているのかもしれない。
これは十数年来XXくんの担当をしてきたことに起因するのだと思う。長年追えば追うほど自分の中のXXくんが確立されてきているのである。
ジャニオタの数だけみんなそれぞれに「組み立て」を持っていると思うし、持っていていいのだと思う。
一方でわたしはZZくんに対しては、茶髪派を押し付けられても黒髪派を推薦されても、心穏やかにいずれも受け入れることが出来る。
両方似合うから、というのももちろんあるが、ZZくんに対する「組み立て」がさほど明確に確立されていないからであると感じる。ZZくんはまだ応援し始めて期間が浅いということが大きな理由の一つであろう。
逆にZZくんの担当に抱く違和感は、「ファンの姿勢」いう点である。
その特徴は「必要以上に擁護する姿勢」である。
わたしはZZくんのことが大好きだが、モンペではない。
もちろん自担はいつだって愛おしいが、何でもかんでもカワイイ!カワイイ!というわけではない。
「おいおい」と思うことだって、「そこは頑張れよ」と叱咤激励することだってある。
可愛い子には長旅をさせろ、くらいに思っているところがある。
何かの雑誌やラジオでZZくんがメンバーからいじられているとしよう。
「ZZはビビリだからな!」とメンバーからの鋭利なボールが飛んできたとしよう。
同担のヲタ友はこぞって
「ひどい!ZZくんはビビリなんかじゃない!感受性が豊かなだけなのに!」
や
「ZZくんをビビリ呼ばわりするなんてメンバーは見る目がない!」
とモンペを発動し、ことを荒立てる。
同担ながらこの一連の流れはとっても苦手だ。
ZZくんだってもういい青年である。
自分の身くらい自分で守れるだろうし、その出演媒体での自分の役割(仕事)を全うしようとしているであろう。なによりも、本当にビビリなのかもしれないし。
擁護どころか、そのイジリをどのように跳ね返すのか、もしくは吸収して笑いに変えられるのか、むしろ彼のポテンシャルに興味がある。
「同担拒否」というのは、コンサートを前提にした(ファンサを取り合うのが嫌等の理由からなる)言葉であると聞く。
日常で同担に感じる「意見の食い違いや姿勢の違いを嫌うこと」も同担拒否に入るのだろうか。
よくよく考えると、わたしは同担と一緒にコンサートに入ったことが無い。
(共に行動する決まった友人がいることが大きい、という理由もある。)
同担に対するある種の違和感は存在するものの、XXくん、ZZくんいずれの場合も
「彼を独占したい」という種類の同担拒否は一切無い。
ファンサを取り合う不安もなく、並んで入ればより良いサービスがもらえる確率が上がってラッキーくらいに思っている。
同担拒否の国境はどこに引かれているのだろうか。
定義は一体なんなのか。
少しでも同担を「何かしらの理由で心地よく思わない・理解できない」場合は同担拒否なのだろうか。
だとしたら ジャニヲタはみな同担拒否の火種を心に持ち合わせていることになるのではないだろうか。
わたしはミックスフライ定食の中でエビフライが一番好きなエビフライ担だ。
エビフライには絶対ソース派だ。
同担(エビフライ担)で、タルタル派の人がいても理解はするが、決してわたしのエビにはタルタルをかけないでほしい。
タルタル派とソース派に分かれる同担。タルタルを強く勧められて「絶対ソースの方が美味しいだろ~」と思ってしまったソース派のエビフライ担のわたしにとって、タルタル派のエビフライ担は、同担拒否の対象となるのだろうか。
お読みくださりありがとうございました。