海底を彷徨う

キラキラした君たちについて語るただのわたし

髙橋海人くんはなぜこんなにもわたしの心を動かすのか、ふと考える


ジャニオタであるわたしは、ジャニオタらしからんことに、顔で担当を決めたことがないジャニオタである。
むしろ興味を持つアイドルの顔は、ストライクではないことばかりだ。

 

多くの場合は、そのキャラクター性やアイドルとしての物語、パフォーマンスに興味を持ったことが入口となる。(そして見聞きし知っていくうちに「あ、顔もいい」となるパターンである。)

 

 

さて。髙橋海人くんはなぜ、こんなにもわたしの心を動かすのか。
それは、"アイドルとしてのプロ意識"の高さが魅力的だからである。

(わたしはまだ髙橋海人くんのファンになって日は浅いが、これまでを遡り友人から得たエピソード等で知り得たことを前提に考えております。)

 

たった13歳でジャニーズの世界に足を踏み入れ、おそらく本人もよく分からないまま活動を始めたかいちゃん。総指揮であるジャニ―さんに言われるがままステージの前方に立ったことで、多くの心無い言葉を浴びた幼き日々。

 

16歳の頃の雑誌のインタビューで、
『「恵まれてる」と周りから言われることばかりだった。』
という言葉を残している。

 

事務所に入った直後から目立つ位置に立たされ、周囲やファンから妬まれたり、煙たがられたり、心が痛むようなことを沢山言われた。
また、トップJr.であった平野くんと永瀬くんと活動を共にすることでその批判は更に増したことだろう。

 

「正直に言って二人と活動すること、一緒にいるのが怖すぎた時期もあった。」
と最近の雑誌記事でかいちゃんは当時のことを振り返っている。

 

「なんで俺こんなに最前線に立たせてもらえているのか?みんなを引っ張っていくグループのメンバーに入っているのか?」
と当時思い悩んだこと、

 

(ジャニーさんから、前に立たせてもらっている)理由を言われたことがなくて、『キミはキミらしくいればいいよ』って言われ続けてた。それでも『なんで俺が?』って気持ちが消えなくて。ぶっちゃけて言うと、この立ち位置で辛い思いもしてきた。」

とまで、当時を振り返り赤裸々に語っているデビュー直近の19歳のかいちゃん。

 

本人が本来持っている高いダンススキルや舞台人としての素質が周りから認められる前に「最前に立たされた子」というレッテルだけ先走りしてしまった幼き日のかいちゃん。

 

現在に至るまでに彼がどれだけもがき苦しみ、辛さを乗り越え成長してきたのかは想像だに出来ない。

 

当時たった16歳の少年が経験を積み、仲間と共にひとつの作品を乗り越えたことで自信をつけ、
「今はファンを信じ、人一倍努力するだけと覚悟を決めています。」
と成長し生まれ変わるまでに、どれほどの意識改革と精神力の強化があったかは計り知れない。

 

尊敬する平野くんと永瀬くんについて、
「(平野)紫耀と(永瀬)廉がずっとマイナス思考だった俺を支えてくれてたの、特に廉が。(中略)はたから見たら紫耀と廉がシンメで俺だけひとりぼっちに見えていたかもしれないけど、二人はそう思ってなかったから。それに俺は二人のシンメが大好きなんだ。」
と語っている。

 

かいちゃんの強いアイドルマインドを育てたのは、本人の力強さに加え、平野くんと永瀬くんによるサポートと、かいちゃんの実力を認めてくれた信頼、さらには二人と居ることで芽生えた向上心があったからだと思うと、この三人が離れずにデビューできたことには、大きな意味があると感じる。

 

涙を拭い、辞めずに食らいつき、辛い時代を乗り越えたかいちゃんのパフォーマンスは圧倒的に美しい。その笑顔は何よりも輝かしい。

誰よりも楽しそうに踊り、誰よりも嬉しそうに歌い、今では「アイドルは天職」とまで言い切れるアイドル髙橋海人がデビューをした。

 

その笑顔は過去の苦悩を感じさせない。
かいちゃんのプロアイドルマインドには脱帽しかない。

 

本来持っているダンスの経験値、パフォーマンス力の高さ、舞台映えする立ち姿、天性の舞台人としての才能、安定した歌唱力…そしてそれらを作り上げてきた惜しみない努力と精神力により、前線に立つべき逸材であることを自ら証明したかいちゃん。
ひまわりイエローのアイドルとしての素質が満開に咲き誇る。

 

「ジャニーさんには本当に感謝しかない」と本人も記事で述べているが、ジャニ―さんの先見の目は本当にいつの時代も想像のはるか上をいく。
ジャニーさんの目はいつだって確かである。

 


デビューまでの道のりを振り返り「一番頑張ってきたこと」を雑誌のインタビューで聞かれたかいちゃんは、こう答えている。

 

「"自分"を見つけるのが一番難しかったな。ダンスと歌、演技ってステージに立てば立つほどできるようになるのは当たり前。アイドルにとって努力するのは当たり前のことだから、それは普通にできなきゃいけない。その中で"自分"を見つけるのはアイドルにとって難しいことなんじゃないかなって思う。」

 

自分探しに邁進する進化系アイドル。あまりの意識の高さに泣ける。

 

かいちゃんは続ける。

「しかもその自分の持ってるキャラが、ファンの人からどれだけ支持されるのかも重要で、俺はどんなことをすればファンの人が喜ぶのかをずっとずっと考えてた。スキルは高くなるのは当たり前だけど、人気はそれに比例しないもん。俺はいまだに人気があるほうじゃないから。」

と。

自分に何が求められているのかをとても冷静かつ残酷に自己分析していて非常に驚く。

 

本当はかっこよく決めたいのに、お兄ちゃん達は皆かっこいいし、自分はかわいい弟キャラでいることが支持されていることを分かっているのか、と勝手に推測してはなんとも言えない気持ちになる。

 

別の記事でもかいちゃんは、

「アイドルって印象社会だと思う。」

 

「アイドルっていうのは、ファンと一緒に成長して高め合うものだと思います。そしてアイドルはファンがいてこそ存在できるものだから、ファンに求められるようにやっていかなきゃいけないんだと思う。」

と語っている。

今一度言うが、彼は19歳、未成年である。

 

2時間の通学時間を経て高校へ辿り着き、授業を受け、好成績をキープし、放課後はレッスンに通い、舞台をこなし、雑誌の仕事をし、先輩のバックにつき…

思い悩みながらもこれらをすべてこなした彼の今がある。

 

わたしはかいちゃんの生き様およびスキル(主にパフォーマンス力の高さ)に一目惚れした人間なので「人気がそれに比例しない」という現実をアイドル本人が語っていることに切なさを感じ、大きな衝撃を受けた。

 


コンサートには、担当の名前の入ったうちわを必ず持って行くことがマイルールである。
ファンサービスが欲しいことももちろんあるが、一番の理由は
「あなたのファンがここにいます。応援しています。」
と本人に認識してほしいからである。

 

わたしが一番だと思う彼本人に、自信を持ってもらいたい。
会場を見渡して自分のファンがいなかったら怖い…なんて思いはさせたくはない。(そんなことは心配しなくとも絶対にないのだが、わたしはセンターではなくて端っこにいるアイドルを応援しがちなジャニオタなのでそう感じる節がある。)

ただただ「ここにいるよ!君のファンだよ!好きだよ!」となんらかの形で、一瞬でも見てくれたらいいなという想いでうちわを胸元に掲げている。

 


前述の16歳当時の苦悩を綴った雑誌の記事の冒頭タイトルには
「爆推しをねじ伏せる努力という才能が開花中」
と黒い太字で書かれ、葛藤していた16歳のかいちゃんが紹介されている。

 

わたしは今まで読んだかいちゃんに関するテキストで、この表現が一番好きだ。

 

 

ブラックコーヒーが飲めることと焼きそら豆と厚揚げが食べられることを大人の証だと信じているまだまだ少年ぽさの残るかいちゃんの高いプロ意識、アイドルマインドは、誰よりも大人だ。

 


お読みくださりありがとうございました。